前回の記事で、イージーペインターの紹介と公式サイトに沿った基本的な使い方について書きました。
その中でイージーペインターのデメリットとして挙げた、コスパの悪さを極力減らすやり方を書いていきます。
併せて、塗装後に毎回計量カップやスポイトを洗浄する手間を減らすための、希釈済み塗料の作り方と保管方法についても紹介します。
イージーペインターは自作して節約
ネットで調べたところ、イージーペインターは自作が可能で、その分費用も抑えられます。自作に必要な道具は以下の3つです。
エアーダスター
ELECOMより発売の『ダストブロワー ECO(エアダスター)』です。
一般的にはパソコンなどのホコリ掃除に使うエアーダスター缶になります。類似商品は多く発売されていますが、画像のものを買っておけばまず問題ありません。
イージーペインターのスペアボトルが1本あたり容量80mlで税込880円なのに対し、1本あたり容量350mlで税込1,265円なので、コスパは歴然です。(2024年9月時点)
スペアーキャップ
SOFT99より発売の『エアータッチ専用スペアキャップ』。
エアー缶に取り付けるキャップです。これも画像の商品を買っておけば問題なく作成できます。
ちなみに、イージーペインターのキャップと比較したところ、色、形状、サイズを見てもおそらく同一のものと思われます。
左がガイアノーツのイージーペインターに付属のもの。右がSOFT99のスペアーキャップです。
ボトル
エアー缶に取り付けるボトルには、引き続きイージーペインターの専用ボトルを使用します。
2本入りのスペアボトルが単体で発売されているので、そちらを購入してストックしておくと便利です。
自作イージーペインターの作り方
エアーダスターのキャップを外す
エアーダスターについているキャップを手で取り外します。少し固いので力を入れて取りましょう。
スペアーキャップを装着して完成
エアーダスターにスペアーキャップを取り付けたらベースは完成。あとは塗料の入ったボトルを挿すだけです。
ただ、キャップを取り付けた感触としてイージーペインターの純正缶と違い、カチッとはハマりません。
キャップと缶との間に隙間があるので、持ち方によっては塗装中にグラつくので注意です。
実際に触ってみて、グラつきが気になる場合は、マスキングテープなどで簡易的に固定するのがいいと思います。
自作イージーペインターの使い方
使い方はイージーペインターと同じです。吹き始めと吹き終わりを外して、対象に対して「シューー」っと左右に移動させて塗装しましょう。
吹いた時の感覚はというと、純正品のイージーペインターと比べて、スプレーのボタンを少し強く押す必要がありました。といってもスプレー缶塗料と同じくらいの感触です。
エアーの圧力は純正品と比べて強めに噴射されるので、対象から2〜30cmほど離して吹いたほうが、液がダマにならずに塗装できるかと思います。
上の画像は自作イージーペインターを使って塗装したもの。塗料はクレオスの水性ホビーカラー『HUG107 フリーダムブルー』です。
液ダレや色ムラもなくキレイに塗装できました。これまでスプレー缶での塗装をしたことがあれば、数回も試せば感覚を掴めると思います。
希釈済み塗料の作り方と保管方法
続いて、僕なりの塗料の管理方法について。
僕のように、これまで塗装はスプレー缶だけで初めてイージーペインターを使う人にとっては以下が手間に感じるポイントかと思います。
- 毎回塗料の希釈がめんどう
- 塗装を行ったあとの洗浄作業がめんどう
都度、塗料を測って希釈して、最後に全部洗浄しての作業を繰り返すのはめんどうですし、1色ならまだしも、まとめて3色、4色塗りたい場合は余計にしんどくなります。
なので僕は、塗料は一度に全部希釈して、保存するスタイルにしました。なおかつ、希釈作業後の洗浄をせずに済むやり方でやっています。
以下、必要なアイテムと手順をまとめます。
希釈済み塗料の保管に必要な道具
塗料
ここではクレオスの『水性ホビーカラー』シリーズの水性ガンダムSEED FREEDOM カラーより『ギャンシュトローム(アグネス機)ブルー』を使います。
うすめ液
塗料が水性アクリル系なので、うすめ液も適したものを使用。クレオスの『水性ホビーカラーうすめ液』です。
計量カップ
画像はクレオスの『Mr.注ぎ口計量カップ』ですが、イージーペインターに付属の計量カップでOKです。
調色スティック(かき混ぜ棒)
塗料を混ぜるために使います。使用後は捨てるので、100円ショップで買える使い捨てのものにしましょう。
スポイト
うすめ液をボトルから取るのに使います。画像は画像はクレオスの『Mr.スポイト(短)』ですが、これも100円ショップのもので十分です。
塗料の保存容器
希釈した塗料を保存しておく保存容器です。
画像は100円ショップの50mlサイズの容器ですが、希釈後の液体の容量に応じたものを用意します。
ビー玉
塗料は時間を置くと、中で成分が分離するので使う前に混ぜる必要があります。
混ぜる際は保存容器ごとシャカシャカ振ればOKですが、ビー玉を入れておくと、より混ざりやすいです。
これも100円ショップで手に入ります。
希釈済み塗料の作り方
うすめ液を必要量だけ取る
塗料の全容量に対して必要なうすめ液を用意します。
例えば塗料が10mlで、希釈率を塗料1に対してうすめ液1の割合で作るなら、うすめ液も10ml測って計量カップに注ぎます。
ボトルのまま計量カップに移すと液が垂れる可能性があるので、スポイトを使って行いましょう。
保存容器にビー玉を入れる
保存容器にビー玉を入れます。容器のサイズと塗料の量にもよりますが、容器一つに対してビー玉一個でいいと思います。
なお、容器に塗料を注いた後にビー玉を入れると、落下の勢いで中の塗料が跳ねて机に飛び散る可能性があるので注意です。
塗料を混ぜる
塗料を混ぜて攪拌します。
保存容器に塗料を注ぐ
混ぜ終わった塗料を保存容器に注ぎます。塗料が垂れると大惨事なので、慎重に。
保存容器は口がある程度大きめのものを選んでおくと注ぎやすいです。
塗料瓶にうすめ液を入れる
塗料が空になった瓶に、計量カップに測っておいたうすめ液を注ぎます。
塗料を希釈しながら保存容器へ注ぐ
瓶に残った塗料がもったいないので、うすめ液で瓶の中を洗うイメージで混ぜます。
調色スティックで混ぜたり、瓶にフタをして軽く振って混ぜるのもアリです。
混ぜ終わったら、保存容器へ注ぎます。
これで希釈済み塗料の完成です。元の瓶にもほぼ塗料を残すことなく注ぎきれました。
洗浄は不要で捨てるだけ
画像は作業直後のイメージです。
調色スティックは使い捨てなのでゴミ箱に捨てるだけ。計量カップとスポイトも、うすめ液を入れただけなので、そのまま乾燥させるか、気になる人はティッシュで軽く拭き取ればOKです。
塗料を使う時は、容器ごと振って塗料を攪拌。そのままイージーペインターのボトルに注げば塗装準備完了です。
これで、毎回塗料の分量を測ったり、塗料の付いたツールを余計に洗浄する手間が省けます。
保存容器は名称を書いて保管
あとあと作った塗料が増えていくと、どれがどの色か分からなくなるので、塗料名を書いたマスキングテープを保存容器に貼って保管しましょう。
お財布とメンタルに優しく
最後にまとめです。
イージーペインターの純正ボトルだと容量が小さく値段もお高めなので「これからイージーペインターをメインに塗装していきたい」という人であれば、今回紹介したように自作した方がだいぶ安上がりです。
それに併せて塗料を買いそろえて行くなら、まとめて希釈した塗料でストックしておくと効率はいいかと思います。
塗装自体は楽しいものですが、そのための準備だったり片付けを思うと気が滅入る面もあるので、自分と相談しつつ。以上、楽できるとこは楽しようというやり方でした。