タミヤの缶スプレーラッカー塗料、『TS-83 メタルシルバー』の塗装イメージ比較確認用カラーチップを作成しました。塗料選定の色見本などにどうぞ。
記事内に掲載のカラーチップ画像は、肉眼で見た時の色味にできるだけ近づくよう撮影、必要に応じて加工調整しています。
とはいえ、色によっては実際の色味とは多少異なる可能性もあるため、あくまで参考程度に見ていただければ幸いです。
TS-83 メタルシルバー
タミヤスプレー
塗装対象と塗装手順について
塗装はHIQPARTSより発売の『ハイキューカラーチップ(ソリッドカラー用)』を使って行いました。プラスチックスプーンなどと違って数が増えてもかさばらず、管理しやすいことや手頃なサイズ感と価格で重宝しています。
続いて塗装手順ですが、事前準備としてカラーチップに対し、下地にサーフェイサーを吹いています。下地色による発色の違いが分かるよう、黒下地、グレー下地、白下地の3種類を用意。
ちなみにカラーチップの下半分は任意のメモなどを書き込めるスペースになっているので、マスキングテープで保護の上、塗料を吹きつけました。
下地に使用した各サーフェイサーは、塗った時の質感ができるだけ統一になるように、いずれもクレオスの『Mr.フィニッシング サーフェイサー1500』のスプレータイプを使用。
最後に缶スプレーはしっかり攪拌し、カラーチップ全体がムラなく塗装されるまで吹き付け。また、トップコート処理はつや消し、半光沢、光沢いずれも行なっていません。
『TS-14 ブラック』の下地も用意
今回はタミヤの缶スプレー塗料『TS-14 ブラック』を下地に吹いたカラーチップも用意しました。というのも『TS-83 メタルシルバー』の缶スプレーのフタには、以下のように書かれています。
●TS-14ブラックを必ず下塗りしてください。プラスチックに直接吹き付けると表面が荒れたり、マスキングではがれます。
●クリヤー塗料を上塗りしないでください。また、塗装面を傷める場合がありますので、注意してマスキングしてください。
プラスチックへの直接の塗装は塗膜が剥がれやすいので、塗料を定着させるために下地を塗ってね、という点。
そして下地に推奨されている『TS-14 ブラック』は光沢がある塗料なので、この光沢の黒色が『TS-83 メタルシルバー』を最大限活かせるということでしょう。
また、塗装の上からコート材などのクリヤー塗料を乗せると、シルバーの光沢感が失われるようです。
塗装イメージ
左からサーフェイサーの黒下地、グレー下地、白下地の順での塗装イメージになります。
塗料の隠蔽力が強く、どの下地でもほぼ同じ色味に発色しました。照明が当たらなかったり、暗い場所だと、特に写真越しでは上の画像のようなグレーに映ります。
続いて『TS-14 ブラック』を下地にしたのが以下。比較用にサーフェイサーの黒下地のものを左に並べています。
下地の影響で『TS-14 ブラック』の方は、暗めに発色しており重たさを感じます。
以下は、それぞれ照明に近づけて撮影したものです。
光の当たり方による陰影や反射の加減、質感が分かりやすいよう、カラーチップを丸めています。
照明の元でも下地色による色味の差は感じません。金属粒子のザラザラした感じはあまりなく、しっとりとした質感です。
タミヤの缶スプレー塗料からはシルバー系の塗料がいくつか発売されていますが、明るい色味や表面の質感、光の反射加減は以下の『TS-30 シルバーリーフ』に近い印象を受けました。
続いて『TS-14 ブラック』を下地にしたのが以下。こちらも比較用にサーフェイサーの黒下地のものを左に並べています。
写真でもはっきり伝わるほど『TS-14 ブラック』下地の方が、金属的なツヤが出ています。また、暗い部分はより暗く重たく映るので、これも金属の重厚感を感じさせてくれます。
照明に当てた時の光沢、光が反射した時の輝きも『TS-14 ブラック』下地の方が明らかに強く、照明の当て方によってはまぶしく感じるほど。
確かに、この塗料の良さを最大限発揮するなら『TS-14 ブラック』もしくは、光沢の黒を下地にするのがベストのようです。
使用イメージ
『TS-83 メタルシルバー』は過去制作の『MG 1/100 ガンダムエクシア』で使用しました。